我が家の愛猫は保護猫なので
誕生日は分かりません。
それでもだいたい4月生まれ
ということで、もうすぐ
1歳です。
猫の1歳は人間の約18歳に
換算されるようで、
青春真っ只中なのですね。(笑)
それにしても成長が速い。
我が家に迎えた時が生後4か月
くらい。体重は1.4㎏ほど。
それが今や4.9㎏。
3倍以上の大きさなのです。
ただ
この成長スピードに私の認識が
追いつかず、
それが私と猫の間に溝を作る
原因となってしまいました。
愛猫は黒猫です。
猫は毛の色で性格が違うと
言われていて、黒猫は
“やんちゃな甘えん坊”。
まさにその通り。
加えて雄猫なので
甘えん坊気質は最強です。
一日中密着されているのは
辛いとはいえ、やはり可愛くて
いいのですが、”やんちゃ”は
度が過ぎると大変です。
約5㎏の塊が猛スピードで
跳んだり跳ねたり、カーテンに
よじ登ったり、
私の肩を目掛けて
モモンガのように飛翔したり。
まぁ、それはそれで元気で
何よりと受け入れていました。
ところが最近、
私に対する攻撃性が増してきて
手を焼く事態となりました。
もともと甘噛みされることは
多かったのですが、
その頻度が増え、嚙む力も
強い。
噛むだけではなく後ろ足での
蹴りも加わり痛いのなんの。
また、たっている私の脚に
爪を立てて飛びついてくるもの
ですから、流血ギリギリの深い
ひっかき傷だらけです。
言葉で制して
止めてくれればいいのですが
攻撃モードに入ったら最後、
どうにもこうにも収まりません。
仕方なく私が別室に避難して
猫が落ち着くのを待つことで
対処してきました。でも
ここ最近はそれも通用しなく
なり私が戻れば攻撃再開です。
「春だからか?」
「甘やかしたからか?」
「病気か?」
といろいろ考える中、
一番心配なのは
激怒症候群という病気です。
https://cat.benesse.ne.jp/withcat/content/?id=18739
犬猫に発症する
脳神経系の病気で
投薬治療が必要なようですね。
このままでは私の身も
もたないので獣医さんに
近いうちに診てもらおうと
考えていました。
そんなこんなの闘いの日々、
とりあえずおもちゃで
ごまかそうと、
ホームセンターで3つの
おもちゃを買いました。
ひとつは「けりぐるみ」。
エビの形のぬいぐるみです。
猫が噛んだり蹴ったりして
遊べます。以前
まったく同じものを
持っていたのですが、
布製のため破れてしまい
飛び出た中綿を
猫が食べてしまうという
アクシデントがありました。
その後
同じデザインで革製という
最強のエビ(笑)にしたら
まったく遊ばず。
もとの布製ならまた遊ぶし
私をけりぐるみ替わりに
しないのではと思い
再度購入しました。
そしてこれが大当たり。
帰宅後、袋からエビを
取り出しタグを切った直後。
ものすごい勢いで
噛む、蹴る、噛む、蹴る、噛む
‥‥。エビの悲鳴が聞こえて
きそうです。
四つ足で挟んだエビをあっちに
倒しこっちに倒し、
柔道さながら「いっぽん!
それまで!!」と言いたくなる
激闘です。
そして
そのエビをヒョイとくわえ
歩く愛猫。その姿を見た瞬間
私は気付きました。
「もう、子猫じゃないのか。」
それと同じ先代のけりぐるみで
遊んでいたのはずいぶん前。
まだ子猫で、体の大きさも
けりぐるみと同じくらい。
それが今やエビを軽々とくわえ
獲物とった感ムンムンで
ゆうゆうと歩いている。
体は大きく、
顎も発達しているのです。
猫が成長している事実に
気付いた瞬間、
腑に落ちました。
ここ最近の暴れっぷりは
ある種の
ストレスだったのだと。
食事にしても、遊びにしても
充分に世話をしている気に
なっていました。でも
ずれていたのです。
私の中ではまだまだ子猫。
ところが実際はほぼ成猫。
高校生の運動部男子が
幼稚園児の活動量で
過ごせと言われたら
そりゃ、ストレスが
溜まります。
そうか、
運動部男子なのだな。
よし、わかった!
ということで
そこから、残りのおもちゃ
ふたつも加え、
遊び倒しました。
もう、
猫の息が上がるほど。
するとどうでしょう!
その日の私への攻撃行動は無く
次の日も
穏やかではありませんか。
このことで私は
深く反省しました。
猫の攻撃行動の原因を
一方的に猫側にあると
決めつけていたのですから。
そしてこれって
人間関係にも当てはまるのでは
ないかとも思いました。
特に親子関係。
親にとって我が子は
いつまでたっても子供と
思いがちだけれど、
思うより速いスピードで
成長しているのですよね。
そこに気付いて
物理的距離や心理的距離も
変えていくほうが、お互いに
とって心地よくいられる。
その変化に合わせて、
こちら側も変化していければ
無用なストレスは減らせるの
だろうと、
脚の傷を眺めながらしみじみ
思うのです。