私は
柔道整復師です。

※柔道整復師とは、主に骨折、
脱臼、捻挫、打撲、挫傷などの
怪我の治療を行うための
医療系国家資格です。

今回は柔道整復師の立場から
「ばね指」を予防するための
運動について解説します。

まず最初に「ばね指」とは何か。
「ばね指」とは、腱鞘炎です。
では、腱鞘とは何か。

腱鞘は、
腱の摩擦を軽減するために
働きます。

筋肉にはいくつかの分類が
あり、そのひとつが
骨に付着し関節を動かす
働きをする”骨格筋”と
いわれる筋肉。
骨格筋の両端は、結合組織の
”腱”となって
骨に付着します。

※結合組織とは、
全身の組織と組織をつなぎ、
身体を支持する組織。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%90%E5%90%88%E7%B5%84%E7%B9%94

”腱”でよく知られているのは
アキレス腱。
また、「ばね指」で炎症する
腱ではありませんが。
手の甲に浮き出ている5本の
線、足の甲に浮き出ている
5本の線が
分かりやすいところにある
“腱”です。
その”腱”が滑らかに動くように
”さや”が包んでいて
その部分が炎症を起こすのが
”腱鞘炎”なのです。
主な症状は
親指または中指の指の付け根、
手のひら側に
痛み、腫れ、
押した時の痛みなどが表れ
指を動かすとばねのように動く
弾発現象が起きます。

では、腱鞘炎である
「ばね指」の原因は何か。
糖尿病、関節リウマチ、
透析治療中の併発も
ありますが、
多くは手指の使い過ぎです。
女性ホルモンの関与が
考えられているため、
更年期の女性、そして
手指をよく使う人
好発します。

「ばね指」になってしまったら
どうするか。
“使い過ぎ”が主な原因ですから
まずは患部の安静が重要です。
とはいえ
仕事や家事で必要だからこそ
手指を酷使して「ばね指」に
なったのですから、
かなり難しいとは思います。
それでも患部を使い続ければ
炎症は治まらず、難治であれば
手術により
腱鞘を切開しなければ
なりません。
できる限り患部を休ませながら
整形外科などへの通院により
痛みや腫れをコントロールして
回復を待つのが理想です。
どうしても手指を使わなければ
ならない時は、
専用のサポーターやテーピング
などをうまく使い、補助して
ください。

手指というのは生活動作に
大きく関わります。
傷めることのないように
予防をしましょう。

「ばね指」は
手指の使い過ぎが要因です。
一日の終わりに
肘から手先にかけケアを
しましょう。
なぜ、肘からなのかというと
手指を曲げるための筋肉が
肘の骨に付着し、
腱に変化しながら指先に
続いていて、
その親指、中指の付け根で
炎症を起こしているからです。
(他の指で発症することも
あります。)
つまり疲弊した筋肉全体を
ケアするということです。

ここから具体的にケアの方法を
紹介します。
できれば一日の終わり
ゆっくりと入浴し、湯船の中で
筋肉を温めながら
行ってください。
あくまでも「ばね指」の予防
目的です。発症後は医師または
柔道整復師の指示に
従ってください。

1.グーパー運動
  両手を握りしめる、
  大きく開くを
  繰り返します。

2.手首の屈伸
  手首を曲げる
  そらすを
  繰り返します。

3.両手をねじります。

4.マッサージします。

1~4まで、
時間や回数は問いませんが
無理のない程度、
マッサージは「気持ちいい」と
感じる程度にしましょう。
何よりも毎日継続することが
大切です。

今回は
「ばね指」予防のための運動を
提案しました。
もちろんこれ以外にも効果的な
方法はあります。

「ばね指」に限らず、
体に悲鳴をあげさせないように
日々自分自身を
大切に労わりましょう。

avatar
投稿者について

柔道整復師&パーソナルトレーナー&フィットネスインストラクターです。筋肉、骨、関節を中心に健康に関する情報をあれこれ、読書好きなのでお勧めの本を紹介したり、韓流ドラマ好きなので感動したら思わず感想を書いてしまうこともあるかもしれません。どうぞよろしくお願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA