今、新車の購入を検討中です。
20年乗りつぶした愛車と別れ
ここしばらくは
免許返納した父の車を
当たり前のような顔をして
拝借しています。(笑)
近所の買い物ぐらいにしか
使わないとはいえ
自分の運転技術や好みに
合わない車は乗りづらく
買い替えを考えているのです。
性格的にとてものんきな私は
頭の中で考えを巡らせつつ
かれこれ3年、
いやそれ以上経ちやっと行動に
移すことができました。
購入予算やら維持費を考えて
ターゲットを絞り、今日は
ついに試乗に行ってきました。
かなり緊張し
販売店の自動ドアを入り
検温と手指消毒をしている
ところへ、女性のスタッフが
近づいてきて
応接スペースへと案内して
くれました。
ひとつふたつの確認の後
その女性は離れたので、
私は
「担当者を
呼びに行ったのだな。」と
思いました。
その時に私の脳内では
ワイシャツにネクタイを締めた
男性営業担当がやって来る姿が
勝手に
想像されていたのです。
しかし、
しばらくして現れた担当者は
若い女性。ちなみに
先ほどの女性とは別です。
瞬間、自分の古い固定観念に
気付きました。
「なぜ、
決めつけていたのだろう。」
その担当者はテキパキと試乗の
手順を説明し、また試乗から
戻った後の説明も充分でした。
私自身、20代前半に広告会社の
営業職だったので
顧客を相手に商談を
していた経験があります。
緊張しやすい性格のうえに
あまりにも不勉強で
セールスの中身はめちゃくちゃ。
上司が私の様子を見て
「いたいけ」と評する程。
そんな情けない
あの頃の私と比べてなんて
しっかりしているのだろうと
感心しているうちに話は進み、
見積書を作るために担当者が
席を外しました。そして
入れ替わりで男性スタッフが
コーヒーとお菓子を持ってきて
くれたのです。
その時も懲りない私は反射的に
「男性なんだ‥。」と
思ってしまいました。
そう、
お茶出しは女性、という
思いっきりバイアスのかかった
固定観念発動です。
今回の出来事がなぜここまで
私に衝撃を与えたかというと、
私はずっとフェミニストを自認
してきたからです。
男尊女卑に敏感で、
親兄弟、教師など周囲の人達に
それを感じると相手かまわず
ケンカを吹っ掛けてきました。
だけれども、です。
その私の根っこに男性、女性の
役割に対する固定観念が
びっちり根付いていて
反射的に頭をもたげてくる、
というこの事実。
しかも時代は大きく変わり
男女平等もじわじわと進み
個人の嗜好も尊重されている
この時代に、です。
結局、
男尊女卑の荒波にもまれ
それにNOと叫び続けていても
その空気感に知らず知らず
浸食されて、
いつのまにやらその感覚が
デフォルトとして
刷り込まれているという。
「人間は環境の動物」なんて
言葉を聞くけれど、まさに
その通り。
ただ、
そんな自分に気付けただけでも
いいのかもしれません。
これからさらに激しく変化する
であろう世の中と自分の乖離を
擦り合わせつつ、少しだけ
うらやみつつ、という感じで。