私は
「トータルコンディショニング
ジム」と銘打って
運動指導と柔道整復師としての
施術を行うジムを
運営しています。

お客様には中高年の女性が多く
それぞれの体の悩みには
共通点が多くあります。

その共通する悩みに
対応した記事を
このブログに書くようにも
しています。
そしてここ最近目にする
特に気になる症状が
あります。

それは「肩甲骨が動かない」
ことです。

肩甲骨には本来
•挙上
(きょじょう:上に持ち上げる)
•下制
(かせい:下に引き下げる)
•上方回旋
(じょうほうかいせん:肩甲骨
下端が上方向に回る)
•下方回旋
(かほうかいせん:肩甲骨下端
が下方向に回る)
•外転(体側方向に移動)
•内転(背骨方向に引き寄せる)
という動きがあります。

それには
•僧帽筋
•広背筋
•肩甲挙筋
•大菱形筋
•小菱形筋
•大胸筋
•小胸筋
•前鋸筋
•鎖骨下筋
という筋肉が直接的、
間接的に関わっています。

では
「肩甲骨が動かない」ことの
原因はなにか。
骨、関節の疾病を除くとして
それは「筋肉」「腱」「筋膜」の
機能低下と考えられます。

その
機能低下はなぜ起きるのか。
人それぞれの原因があり
一概には言えないのですが、
ひとつには「不良姿勢」が
あるのだと思います。

「姿勢」とは。
重力に対してバランスを
取っている時の体の姿である。
(Wikipediaより引用)

そして良い姿勢とは
耳、肩、股関節、膝、くるぶし
が一直線上にある状態を
指します。

そのバランスが崩れた状態を
「不良姿勢」というのです。

そして
「肩甲骨が動かない」原因は
上半身の「不良姿勢」。
いわゆる”猫背”が大きな原因の
ひとつです。

なぜ、
“猫背”になり、また最近私が
臨床で増えたように感じるのかと
考えた時、やはり
スマホ操作やパソコン操作の
時間が増えたことに行き付く
のです。

”猫背”とは
•頭が前方に傾く
•肩関節が前方に変位
 (肩甲骨が外転方向に移動)
•胸椎(背骨の胸の部分)の後弯
 (こうわん:後ろに曲がり
 出ること)増強
という状態です。
スマホやパソコン操作時には
こういった姿勢になりがちかと
思います。
長く同じ姿勢を取ることにより
肩甲骨周囲の筋肉が
過緊張、伸張性低下、
筋力低下などを
起こし固定化していきます。

固定化するともとに戻すのは
とても大変です。
温熱療法、運動療法で根気強く
対処していくことに
なります。

それが面倒だからと
放っておいていいかというと
そうはいきません。
この不良姿勢を皮切りに
肩関節はもちろん、腰や
膝の痛みなどに波及したり
血行不良による不調や
病気や怪我の入り口に
なるのです。

今まだ
体調に影響していなくて
でも、猫背になりやすい
状況にあるのなら、
少しでも早く「予防」に
取り組んでください。

それには
姿勢を保てるだけの筋力を
上げるトレーニングや
疲労により緊張した筋肉を
和らげるための
ストレッチであったり、
筋肉のコンディションを
保つ為の保温や加温といった
ことを生活の中に習慣として
とり入れることです。

もちろん
猫背になりがちな作業を
減らしたり、姿勢を正したり
休憩を意識的に挟み体操
するのも必要です。

「姿勢」というのは
見た目の若さや美しさの為だけ
ではないのです。
もうひとつ奥、
「健康」につながる大切な
条件なのです。


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投稿者について

柔道整復師&パーソナルトレーナー&フィットネスインストラクターです。筋肉、骨、関節を中心に健康に関する情報をあれこれ、読書好きなのでお勧めの本を紹介したり、韓流ドラマ好きなので感動したら思わず感想を書いてしまうこともあるかもしれません。どうぞよろしくお願いします。

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