20年以上前、
スポーツクラブで
運動指導をしている時に
時折ふと、
「お金を払って運動するって
不自然だな。」という思いが
湧いてくることが
ありました。
もちろん、
運営施設や健康のために
そこに集まる人たちを否定する
つもりはありません。
そこに
従事している立場ですから
そのほとんどを肯定しつつも
ほんの少し
疑問を感じることが
あったのです。

“体を動かす””体を使う”という
のはもっと日常的で
身近にあるもののような
気がしていたからです。

それから10年20年と経過し
時代も昭和から平成、平成から
令和と進み、いろいろなものが
超高速に変化しています。
新しい言葉も
次から次へと生まれ、
その意味を知るために毎日
Googleさんには
お世話になってばかりです。
そもそも
分からない言葉は辞書を引く
ものでした。でも今は私、
年に一度も辞書を触らなく
なっています。

さらに
時代の変化を強く感じた
出来事がありました。

先日、
自動車税納付の案内が自宅に
届きました。
封を開けて見てみると
納付方法が幾つかあり
そのひとつに
スマホ決済アプリでの納付が
ありました。
その方法ならわざわざ
金融機関やコンビニに
出掛ける必要はありません。
その場でスマホを操作し
即決済。時間にして数分です。

便利です。
身体的エネルギーも
時間的エネルギーも
他人とのやり取りも省けます。

ただ、
思ったのです。
便利になったのは税の納付
だけではないわけで。
生活のかなりの部分が
簡単で便利で効率化
していますよね。

古い所から掘り起こせば
自動車が普及したことで
歩く必要がなくなりました。
トイレが和式から洋式に変わり
しゃがむという動作も
減りました。
ありとあらゆる家電にリモコン
がつき、移動せずに操作
できます。
先日このブログにも書いた
水道の蛇口もそうです。
捻る動作がなくなり、
指一本で水を出すことも
止めることもできるのです。

何が言いたいかというと
生活の中で体を使うことが
極端に減っていて
それが積もり積もって
運動不足になっているのが
現代人の状況かと
思うのです。

となると
前述した
スポーツクラブや運動施設の
存在価値というのは
さらに高まっていくわけで、
”体を動かす”ということが
これからも、どんどん
私たちの日常から乖離し
特別なものへと変化していくの
かもしれません。
その変化を進化と受け止めれば
それはそれでいいとは
思います。

最近私は、
人間の体の仕組みを
学び直しています。
その中で、細胞レベルでの
老、病、死という
逃れられない流れを
突きつけられてみるとやはり
人が”動かない”ことで
幸せな結果を生むとは
思えず、ではどんな風に
便利な世の中とのバランスを
とっていけばいいのか、
どんな風に運動の重要性を
伝えていけばいいのかと
考え込んでしまっています。



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投稿者について

柔道整復師&パーソナルトレーナー&フィットネスインストラクターです。筋肉、骨、関節を中心に健康に関する情報をあれこれ、読書好きなのでお勧めの本を紹介したり、韓流ドラマ好きなので感動したら思わず感想を書いてしまうこともあるかもしれません。どうぞよろしくお願いします。

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