猫を飼い始めてかれこれ半年。
保護猫なので正確な誕生日は
分かりませんが、
多分４月生まれ。
だとすると生後9か月程かと。
ぼちぼち成猫になろうかという
段階に至ってもなお、
激しい悪戯は止みません。
むしろ我が愛猫、
肩甲骨まわりの
隆々とした筋肉が
象徴するように、パワーアップ
した体力、運動能力を遺憾なく
発揮し、
結果悪戯もパワーアップ。
私も我が家もボロボロです。
そんな愛猫に
ブンブン振り回されながらも
無防備な寝顔に癒され、
甘えた鳴き声や仕草に思わず
「か・わ・い・いっっ！！」と
叫んでしまう私。
これが猫を飼う、
ということなのですね。(笑)
さて先日。
そんな我が家の悪戯大魔王が
大きくしでかしてくれました。
もともと水が大好き。
私が皿洗いを始めればシンクに
入り、風呂場では
湯船のお湯を前足でかき混ぜ、
洗面台では
排水溝に流れ落ちる水を
掻き戻す。そして
洗面台の排水溝についている
ゴミ受けを外して
転がして遊ぶ。
それを阻止するために
取り除いておけば
排水溝が
むき出しになっているのを
いいことに
前足を肩まで突っ込む。
そして今回。
洗面台の脇に
小さな掃除用ブラシが
置いてありました。
100均で買ったそれは
高さ10cm程で
起き上がりこぼしのように
触れると
ユラユラ揺れるのです。
これを大魔王が見逃すわけが
ありません。
揺らすだけではなく、
排水溝に落として
遊んでいました。
それは毎日、
何度も繰り返されたのですが
起き上がりこぼしという形状上
重いお尻の方が下になりブラシ
部分が上になっていたため
手でつまんで
すぐに取り出すことが
できていました。
ところが、です。
私が洗面台の蛇口をひねり
水を出したところ、
いつまでたっても水が捌けず
よくよく見てみると、
何か丸いものが排水溝に
すっぽりとはまっているでは
ないですか。
人間、予想外の出来事には
思考停止するのですね。
何が起きたのか分からず、
しばらく体も活動停止。
やっと、これがブラシであると
しかもおしり側が
上になっているのだと理解し
青ざめました。
なんたってピッタリ、
水が溜まるほどピッタリ
はまっているのです。
まず試したのが、竹串。
どうにもこうにも歯が立たず。
次に業務用のへら。
金属製で軟膏を小さなケースに
取り分けたりするもの。
これも無理。
その作業中、脳内では緊急会議
が開かれ、業者を呼ぶのか
洗面台ごと交換かと議論が
白熱していました。
そして次に思いついたのがキリ。
これをブラシのおしりに刺して
引き抜いたらどうだろうか、と。
ところが、刺さらない。
傷はついているけれど、
刺さらない。もはやこれまでか。
諦めかけ半ばやけくそで
キリを斜めに使い動かしてみたら
「ブクッ。」
「うお～っ！」と。
暗くて長いトンネルの先に
光明を見たような、
カラッカラの砂漠で
オアシスを発見したような、
そんな気分です。
そこから何回か動かした後
やっとブラシを取り除くことが
できました。猫よ、
なんてことをしてくれたんだと
思う一方、
最近感じたことのない
達成感を得ることができている
自分。自己肯定感も爆上がり。
しかも事が起きてからの集中力
といったら我ながら驚きです。
実はここのところ
自分の集中力の衰えが
気になっていたのです。
大好きだった読書も続かず、
韓国ドラマも1話をいっぺんに
観終えることも
少なくなりました。
スマホの影響が大きいと
言われていますが、それも
含め社会環境に依るものなのか
私個人の衰えなのか。
そんな心配をしていた矢先の
この出来事。久しぶりに
MAXで出力しました。
全力を出すと気分爽快です。
人間の機能は
使わなければ衰えると
言われています。
筋肉がいい例ですね。
しばらく怠けていたけれど
私の集中力はまだまだ力を
発揮できるようです。
すぐにだらけようとする私に
喝を入れる為なのか。
我が家の悪戯大魔王は
今も次なる一手を
着々と進めています。
