もうすぐ11月。
周囲からも、
大掃除の話やおせちの話題が
聞こえてきて
年末ムードを感じる頃と
なりました。
とはいえ
暑い。
今日も気持ちよく晴れ上がり
強い日差し。
私は半袖のワンピースという
いでたちで出掛け
車の中ではエアコンを使い
自宅に戻った今も
エアコン使用。
日本の四季は無くなりました。
ある人の自宅の庭では
アジサイが咲き
またある人の庭では
桜が咲いたそうです。
そんな中にあっても
秋に咲く花である
金木犀があちらこちらで
変わらず甘い香りを
漂わせてくれています。
おかげで
「まだ、大丈夫。」という
気持ちになれます。
ちなみに
金木犀は沈丁花、
クチナシと合わせて
三大芳香木と
言われているのですね。
知りませんでした。
昨今の異常気象や
コロナ騒動、世界情勢などで
不安感もあり鬱々としがちな
この頃、ある出来事が
ありました。
先日私が
車を運転していた時の事です。
赤信号で止まりしばらく待ち
青に変わったので発進しようと
した瞬間、後ろの車から
クラクションを
鳴らされたのです。
(自分が何かしてしまったとは
考えられない。強いて言えば
ほんの少し出遅れたとも
言えなくはない。でも
クラクションを鳴らされる
程ではないのに。いったい
どんなヤツだ？)
腹を立てバックミラーを見ると
70歳前後の男性。
知り合いでもない。
まあ、いいかと走り続け
また赤信号で止まったその時。
その男性が運転席から降り
勢いよくバタンッとドアを閉め
小走りでこちらに向かって
来たのです。
私はとっさに
ドアロックの確認をしました。
直後、
「コンコン！」
男性が
運転席側の窓を叩いてひと言。
「トランク、開いてるよ！」
「・・・・・！！！！！」
驚いて何も言えず
後ろを見ると
少しガニ股のおじさんが
ひょこひょこ小走りで
自分の車に戻っていくのが
見えました。
いちゃもんをつけられると
思い込んでいました。
酷ければ
暴力を振るわれるとも。
自分が作った妄想で
勝手に被害者ストーリーを
作り上げていました。
思えば
起きた事実はひとつ。
クラクションを鳴らされた、
それだけです。
そのことをきっかけに
私の頭の中でその男性は
完全なる悪人。
でも実際はわざわざ
見ず知らずの人にも親切に
声をかけてくれる
いい人だったのです。
これは私の
ものの捉え方の歪みなわけで。
日々目にするネガティブな
情報が知らず知らず蓄積し、
ここのところなんとなく
世の中すべてが
敵であるかのような
心持だったのです。
そうなると目にする物事全てが
自分を責めているような
気になって
せっかくの親切に対しても
お礼の一言も言えない結果に
なってしまうわけですね。
恥ずかしい。
トランクを開けっぱなしで
いたこともそうですが、
なによりも
己の心の汚れが恥ずかしい。
おじさん、気付かせてくれて
ありがとうございます。
この年末に
心も大掃除をして
新しい年を迎えます。
